KAJIYA BLOG

人文系大学教員の読書・民藝・エッセイブログ

大学

日常を持ち出すーポータブルな日常について

学生の卒業研究指導をしていると、様々な思わぬヒントが得られる。 学生本人よりも教師の方が得ることの多い指導回もあるかもしれない。それはもちろん本意ではないんだけど。 先日、外国人訪日観光客は日本の何に惹かれて来るのか、ということをテーマに学…

余市とフットパスのことなど

4月9日(土)は余市町におじゃましてきました。 今、余市町の方とともに、フットパスコースの検討をしようという計画が持ち上がっています。その事前打ち合わせと下見を兼ねての訪町です。 * フットパスとは「歩くことを楽しむための道」のことです。日本国…

人文社会学はスローシンキングで

社会学者・森真一氏の『スローシンキング 「よくわかっていない私」からの出発』という本を読んで改めて考えた。 本書で森氏はご自身の授業準備のプロセスを紹介しながら、社会学とはゆっくり考える学問だと主張する。スローフードになぞらえ「スロー社会学…

もし、本をどうやって読んだら良いかわからない、と大学一年生に問われたら

大学生がなかなか本を“読まない”と言われて久しい。すでに一般論になってしまっているし、月の読書時間が0分という学生が50%近いというデータ*1もあるから、ひとまずそういう前提で考えてみたい。 ところで、このブログ記事では「読まない」ということと「…